人事考課について
当社は、17年間ずっと人事評価をせずにいました。
理由は、創業時は、そんな余裕もなく、多少社員が増えても退職されてしまうことも多く、正直そこまで手がまわらなかった。正直考えたくなかったというのが本音かもしれません。
そのため毎年昇給を実施し、大きな金額ではないが、地道にずっと継続して待遇を上げ続ける。
そうすれば辞めずにずっと長く働いてくれるのはないかと。そんな思いがあったからだと思います。
今年 毎年昇給すれば大丈夫という大きな前提がくずれる事件が起こります。
それは若手の方から、結局年数いないと給料が大きく増えることがないんですか?という大きな疑問を投げかけられました。
それが大きな契機となり、会社として人事評価を考えるようになりました。
当社は、社是として
・価値ある仕事の実現
・公正評価の実現
・メリハリのある生活の実現
を目指してきました。
公正な評価の実現といいつつ、公正評価ができてなかった。恥ずべきことでした。
公平にしてきたつもりが、いつの間にか公平ではなかった。そんな感じです。時代の流れと共に、また若手の成長と共に公平な評価とは何か?
そんな課題と真剣に向か合う時が今でした。その課題を相当真剣に考えました。
まずは社労士さんのおすすめの人事評価の本を読んでみました。3冊くらいは読んだと思います。
感想は、ピンとこない。項目が多く、まずは会社の目標ありき、そこから組織目標と下に下がる目標構造になっています。どの本も多かれ少なかれトップダウン型の人事目標になっているのは変わりありませんでした。
僕はサラリーマン時代のことを思い返すとAVAYAを辞めた理由の一つが、自己評価と会社評価の乖離が原因でした。
今でも覚えていますが、「高橋くんは、まだ若いんだから。。。」と言われて、これはダメだなと。
年齢が経過しないと給料があがらないのであれば、何のための外資系かとも思いました。
でもまあ今当社社員から同じことを指摘されていたのです。
唖然としましたね。会社員時代に自分がされて嫌な思いは自分の会社ではやらないと思っていたのに。
これは本気で改革せねばとそう思ってからの迷走でした。
原点として、「なぜ人は辞めるのか?」
自己評価と会社評価と待遇が一致していないと人は辞めるのではないかと。
この原理原則を考えると、なぜ不一致が起こるのか。それは半年に1回の人事評価制度に問題があるのではないかと。
半年に一回だと半年前のことを振り返る人事評価になります。
これを毎月やったらどうなるのか?
逆に毎月やるにはどうすれば、いいのか?
毎月少しの時間でもお互いの差異を埋めることができたら、辞める方は減るのではないか?
この大きな仮説が生まれました。
ここからは考えました。
そんな時に1冊の本に巡り合います。
「人事評価はもういらない」という本です。
この本は僕が考えていたことを適切にある程度記載されていました。
これで確信を得ました。
つまり毎月簡単に、自己評価と会社評価のギャップを埋めて、待遇を改善できれば、辞める社員を減らし、悲しい思いをする社長を減らせる!とそう確信しました。
聞いてみるとほとんどの会社は、人事評価にエクセルシートを使っています。
エクセルシートは、静的です。
半年に1回の集計にはいいかもしれませんが、動的な遷移を管理し、現状把握するには向きません。
毎月人事評価をすることは、つまり動的な遷移を把握することだからです。
今当社は、この人事評価システムをマイクロソフトのプラットフォームで作っています。
この秋から試験運用を経て、一般販売を開始する予定です。
育てたせっかくの社員をやめさせることなくリテンションをする。
これからの時代 人が採用すればいい時代はもう限界があります。
これからは、採用だけでなく、リテンションも多いに考えるべきだとそう思っています。
そんな思いを実現でき、皆様のお役にたてる人事評価システムを今頑張って作っています。
皆様のお役に立てる人事評価システムを必ず実現して、世の中のお役に少し経ちたい。
今まで指をくわえて 社員が辞めることを送り出してきた社長を勇気づけたい。
僕がそうだったから。
新たな パフォーマンスマネジメント | (参考) 松丘啓司 著 「人事評価はもういらいない 成果主義人事の限界」 ![]() |
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